「 啓蟄 」
3/5~3/19頃
啓蟄(けいちつ)とは、土中で冬ごもりをしていた生き物たちが目覚める頃のことです。寒い日もありますが、陽射しは日に日に春らしくなり、木蓮や雪柳が咲きだします。あちこちに春の気配が感じられ、散歩に出かけたくなりますね。
二十四節気の食卓
春夏秋冬と美しい自然の移ろいをみせる日本。 四季よりさらに細かく、一年を二十四に分ける分類は「二十四節気(にじゅうしせっき)」と呼ばれ、それぞれに季節を表す名前がつけられています。 そうした二十四節気を、身近な食卓という切り口で紹介することで、彩りや味覚から季節を感じられる豊かさや、日々の暮らしの楽しさをお伝えします。
旬の食材 ホタルイカ
ホタルイカの主な産地は、兵庫県と富山県です。富山湾には産卵の時期である3月から5月にかけてやってきます。多くは釜ゆでされてから出荷されます。ワタ(内臓)に含まれる甘みと塩味が味わい深く、シンプルな味付けの料理がおすすめです。酢味噌和えが定番ですが、和洋中幅広く使えるので、いろいろなお料理でホタルイカを楽しみたいですね。
菜の花とホタルイカの柚子胡椒和え
滋味深いホタルイカと旬の菜の花を合わせた和え物です。柚子胡椒のピリリとした辛みが、すっきり爽やかな味わいに仕上げてくれます。柔らかい風合いの土物(つちもの)のお皿に、余白をとり、高さを出して盛り付けました。冷酒が飲みたくなる一品です。
ホタルイカのオイル煮
ホタルイカとそら豆をフライパンでオイル煮しました。簡単なお料理ながら、ホタルイカのワタ、そら豆の甘みにオイルが合わさり、見事な味わいに。ホタルイカの旨みがオリーブオイルにもとけだし、バケットなどパンをつけてもおいしくいただけます。春らしい見た目のお料理は、やさしいアイボリー色の小鉢がよく合います。
この季節のおすすめ
啓蟄にちなみ、土物(つちもの)の器と、春のお料理をやさしく包み込む、やわらかな風合いの器を用意しました。ガラスの器も加えて、明るい春のテーブルをつくりましょう。