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福を招く 縁起のよい器

古くから伝わる日本の伝統文様には、様々なもの、動植物の在り方に
あやかり、良きことを願う吉祥文様が数多くあります。
それらは図案化され、優れた文様、図案としていまなお、和の事物には
欠かせないものです。くらしに関わり深く結びついているうつわにももちろん
様々な吉祥文様が描かれています。秘められた思いやストーリーに思いを馳せると
愛着もひとしお。そんな吉祥のうつわたちをご紹介します。
 



七宝

古くは四方襷とも呼ばれ、輪が交差しつつ四方につながってゆく連続模様。
「四方(しほう)」の読みが仏教で世界中の財宝を表す「七宝(しっぽう)」
へ変化したと言われています。豊かさを願うとともに円満を想起する輪が連鎖
してゆく様子から、子孫繁栄の意味も込められる吉祥文様です。

市松

江戸時代に歌舞伎役者の袴に用いられ、大人気を博した伝統柄。
文様としては、非常に古くからみられるもので、石畳文様、霰文様とも呼ばれます。
鮮やかなコントラストは華やかなイメージで、慶事の席を引き立ててくれます。

唐草

優美な曲線を描いて伸び、広がってゆく蔓。そのルーツは古代エジプトのロータス
(睡蓮)へ遡ると言われます。力強い生命力を思わせるその様子から、子孫繁栄
や長寿の象徴とされています。空間を埋めるように描き詰められるタッチは、
古典的で格調の高さを漂わせます。

松竹梅・鶴亀

松竹梅と鶴亀。現代でもよく知られた吉祥紋です。冬なお緑を保つ松、常緑でまっすぐに伸びる竹、春を前に真っ先に花開く梅、と四季のなかで力強く生きるその姿に思いを込めたもの。鶴と亀は長寿の象徴として知られ、加えて鶴は夫婦仲睦まじい様子から夫婦円満のもの。鶴と亀は長寿の象徴として知られ、加えて鶴は夫婦仲睦まじい様子から夫婦円満の象徴ともされています。

宝づくし

その名の通り、めでたく、貴重とされた宝物が描かれます。
丁字は香辛料のクローブのこと。かつては貴重品として珍重されました。
さらに、豊かさを表す蔵の鍵を模した宝鍵、両替商たちが金銀を量る際に用いた分銅、
大黒天が携え、様々な説話にも登場する小槌に得難い知識の象徴である巻物が加わります。

花鳥

季節の移ろいや自然の美を表現する題材として、土器や青銅器にも描かれるほどの
長い歴史を持ちます。北宋時代の中国において宮廷画として体系化されると、描かれる
花や鳥の種類を選んで、それらの題材が隠し持つテーマや語呂合わせで現実的な幸福
の願いを込めた花鳥画が描かれるようになりました。

ひさご

瓢箪は、古来より縁起が良いとされてきました。
特に作物の種入れとして用いられてきた歴史は長く、瓢箪に入れた種は必ず芽が出ることから幸福や成功に繋がると言われています。三つ揃えば「三拍(瓢)子」そろって縁起が良く、六つ揃えば「無病(六瓢)息災」のお守りになるとされています。

とくさ

とくさとは、天に向かってまっすぐ伸びる植物のひとつ。
そのすっきりとした姿や、凛とした佇まいをうつわに写した縞模様を“とくさ文様”と呼びます。日本では古くから親しまれてきた文様で、まっすぐに伸びる様子や、とくさで金を磨くと光沢が増すと言われることから、成長や繁栄を表す縁起の良い文様とされています。

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