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松村かなこ(まつむらかなこ)

松村かなこ

たち吉初出品
松村かなこ matsumura kanako

今回初個展の松村かなこさん。
京都で絵付師をされており、繊細な線と華やかな絵付けが魅力です。
赤絵の作品は少し黄色味を帯びて、細かい「貫入」と呼ばれるひびの入った生地に、赤絵で施された丁寧で細やかな絵付けが特徴です。ところどころ青と金のアクセントが入っており、洗練された絵付けがより一層上品に魅せます。伝統的な技法で描かれた京薩摩は、緻密な線と金彩の豪華絢爛さが目を引きます。
普段帯どめの絵付けをされていて、今回器に絵付けをされるのは初めての松村かなこさん。思わず惹きこまれる優美な作品の数々をお楽しみください。


松村かなこ

幼いころから絵や線を描くのが好きだった松村かなこさん。 ご実家には浮世絵や日本画、洋画などがたくさんあったそうで、中でも浮世絵を模写して色を塗られていたそうです。またアルファベットや筆記体に憧れがあり、よく書いていたとのこと。 作品の特徴である丁寧で繊細な線は、幼いころから身近にあり、ルーツはそこにあります。 京都伝統工芸大学校では、線を描くことが好きだったことから卒業作品で京薩摩を制作され、卒業後は京薩摩の窯元 小川与山さんのもとで、修行をされていました。


松村かなこ


松村さんは絵付けされるとき、まず好きな絵を描いて、手を動かしながら他の場所も描き込んでいきます。驚くことに何かをモチーフにして描いていないそう。 今まで描いてきた絵や学ばれてきたものの中で好きな絵を絵付けしている。とおっしゃっていました。作品のひとつ京薩摩の香合は、松村かなこさんのオリジナルの絵付けです。 色味は薄く、線は細く描くことを意識され、金に縁取られた花々は凛として細やかな手しごとに魅了されます。赤絵に使われている落ち着いてやわらかい赤色は、顔料と番茶をきめ細かくなるまで擦り合わせたもの。 番茶で擦るとくっつきやすく粘り気がでて、古ければ古いほど良く、継ぎ足して使用しているそうです。今後は、緻密な絵付けに注力しながらも動物を描いてみたり、私らしい器を制作していきたいと語ってくださいました。
※京薩摩
薩摩焼にならって、京都で焼かれた薩摩焼風の焼物は「京薩摩」と呼ばれ、 伝統的な日本の美を意識した意匠と都の雅さが加わることでより豪華絢爛な作品が生み出されました。時代の流れとともに一旦衰退しましたが、その後再興され現代に伝えられています。




松村かなこさん制作風景


イメージ

 

松村かなこ 略歴

2004年 京都伝統工芸専門学校卒業 (現 伝統工芸大学校)
2004年 イタリア フィレンツェ留学
2005年〜小川与山氏のお仕事を始める
2007年 日本橋高島屋京都展
2008年 西武百貨店池袋店 京都若手工芸作家展
2011年 倉敷市立美術館 共鳴する美術2011
2012年 高橋秀 監修 2人展
2022年 お仕事再開


※作品の再入荷の予定はございません。
※こちらの作品はたち吉オリジナルではございません。


【ご使用上のご注意】
電子レンジのご使用は、おすすめいたしません。
食器洗浄乾燥機のご使用は、おすすめいたしません。

【器の個体差について】
全て手作業で行われているためサイズや形状、色味がそれぞれ多少異なります。
サイズ表記と若干の差があることをご了承ください。
個々の違いを手作りの味わい、意匠としてご理解いただきますようお願いいたします。