江戸時代後期にビードロ屋を営む加賀屋久兵衛が考案した技法が始まりといわれる江戸切子。そんな伝統的な技法に、筆で描くように濃淡や柔らかさを繊細に表現する「グラヴィール」という技法を組合せて装飾した酒盃です。
現在まで受け継がれる力強い「切子細工」と、細やかな彫刻である「グラヴィール」、2つの技法が響きあう今までにない酒盃は、特別なひとときの器としても、贈りものとしてもぴったりです。大胆と繊細、伝統と革新、対極的な技法が響きあい、輝きを放ちます。
【江戸切子】
明治時代に精巧なカット技法を得るため英国人より指導を受けた切子職人の直系が創業した堀口硝子。特に優れた切子細工に「秀石」の銘を記しました。大震災や世界大戦など激動の時代を乗り越え、途絶えることなく「秀石」の銘と技術、そしてモノづくりの心を今日まで受け継いでいます。
【グラヴィール】
グラヴィール作家・花岡和夫氏による装飾。繊細なタッチで、筆で絵を書くように濃淡や柔らかさを表現しています。